クラウドサービスを利用する中小企業にとって、「セキュリティを強化したいが、コストや運用負荷は抑えたい」というニーズは共通です。
Microsoft Intune を活用すれば、大企業並みのセキュリティ対策 を小規模環境でも実現できます。
本記事では、特に効果の大きい 3 つの機能に絞って解説します。
👉 関連記事: Business Premium と EMS の使い分け
条件付きアクセスで「不審な端末からのログインをブロック」
条件付きアクセス(Conditional Access) は、ユーザーやデバイスの状況に応じてアクセスを制御する仕組みです。
- 会社が管理していない端末からのアクセスをブロック
- 国外や異常な場所からのサインインを制限
- 多要素認証を必須化
これにより「アカウントが漏洩しても、許可された環境でなければ使えない」状態を作れます。
※利用には Entra ID Premium P1(旧 Azure AD Premium P1)以上 が必要です。Business Premium に含まれているため小規模企業でも活用可能です。
👉 詳細: Microsoft Learn – 条件付きアクセスとは
MDM ポリシーで USB 利用制御
業務端末からの情報持ち出しを防ぐには、モバイルデバイス管理(MDM)ポリシー を使った制御が有効です。Intune では以下が可能です。
- USB ストレージデバイスの利用禁止
- 読み取り専用での利用に制限
- 特定のデバイスのみ許可(例: 社内承認済みの USB メモリ)
これにより「従業員が誤ってデータを個人 USB にコピーしてしまう」リスクを減らせます。
小規模環境でも、シンプルなルールを全端末に一括適用できるのが Intune の強みです。
👉 詳細: Microsoft Learn – デバイス制限ポリシーの作成
紛失端末に対するリモートワイプ機能
モバイルワークやテレワークでは、端末の紛失・盗難リスクが常につきまといます。
Intune には、管理対象デバイスに対して リモートで初期化(ワイプ) する機能があります。
- 企業データのみ消去(選択的ワイプ)
- 端末を工場出荷時に戻す(完全ワイプ)
これにより「端末をなくした=即データ漏洩リスク」にはなりません。
一人情シスでも、管理コンソールから数クリックで実行できるため安心です。
👉 詳細: Microsoft Learn – デバイスのリモートワイプ
まとめ
小規模企業でも Intune を活用すれば、次のようなセキュリティ強化が可能です。
- 条件付きアクセス → 不審な端末・場所からのログインをブロック
- MDM ポリシーによる USB 制御 → 情報持ち出しリスクを低減
- リモートワイプ → 紛失・盗難時のデータ漏洩を防止
クラウド管理のため、VPN やオンプレミスサーバーを用意せずに導入できるのも魅力です。
小規模環境でも「大企業並みのセキュリティ対策」を手軽に実現できるのが Intune の強みといえるでしょう。
👉 関連記事: Intune 利用に必要なライセンスとコスト整理
👉 公式情報: Microsoft Learn – Intune セキュリティ機能
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