小規模企業でも始められる Microsoft Intune の基本機能

Intune / エンドポイント管理

小規模企業にとって、従来のサーバー型管理(オンプレ AD + GPO)はコストや運用負荷が大きく、専任 IT 担当がいない環境では維持が難しい場合があります。
そこで注目されるのが Microsoft Intune です。クラウドベースでデバイスを一元管理できるため、中小企業や一人情シスでも取り入れやすい仕組みとなっています。

本記事では、デバイス登録の流れポリシーでできること、そして サーバーレスで管理できる利点 を整理します。
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デバイス登録の流れ(Windows / iOS / Android)

Windows デバイス

Windows 10/11 では、ユーザーが Azure AD Join(Entra ID 参加) または 自動登録(Autopilot と組み合わせ可能) によって Intune にデバイスを登録できます。
これにより、サインインと同時にポリシー適用やアプリ配布が行われ、ゼロタッチ展開に近い管理が可能です。

iOS / iPadOS

Apple Business Manager と連携することで、開封時から自動的に Intune 登録されます。
BYOD(個人端末利用)シナリオでは、会社用プロファイルと個人領域を分離できるため、プライバシーを守りつつ業務利用をコントロールできます。

Android

Android Enterprise に対応しており、ワークプロファイル(個人利用との分離)や 完全管理デバイス としての登録が可能です。
Google アカウント連携を活用してシームレスに導入できます。

👉 詳細: Microsoft Learn – デバイスを Intune に登録する方法


ポリシーでできること

Intune では、ポリシーを通じて以下の管理が可能です。

  • セキュリティポリシー
    • パスワード強度や PIN 要件の設定
    • デバイスの暗号化強制(BitLocker / FileVault)
  • 更新管理
    • Windows Update for Business の制御(更新延期・配布タイミングの調整)
    • iOS/Android の OS バージョン制御
  • アプリ管理
    • 業務アプリの配布(Microsoft 365 Apps, Line of Business アプリ)
    • アプリ利用制御(特定アプリの禁止、会社データと個人データの分離)

これらのポリシーを一元的に配布できるため、従来の GPO のようなサーバー構築は不要です。

👉 詳細: Microsoft Learn – Intune のデバイス構成プロファイル


サーバーレスで管理できる利点

小規模企業が Intune を採用する大きなメリットは 「サーバーレス」 である点です。

  • 物理サーバー不要
    • オンプレ AD や WSUS の構築・保守が不要
  • 運用コスト削減
    • パッチ適用やハード障害対応の負担が軽減
  • リモートワーク対応
    • 社外からでもポリシー・アプリ配布が可能
    • VPN を介さずにクラウドから直接管理できる

この仕組みにより、従来は IT 管理者が常駐していなければ運用できなかった管理を、一人情シスや外部委託に依存する中小企業でも実現可能になります。

👉 詳細: Microsoft Learn – Microsoft Intune とは


まとめ

Microsoft Intune は、小規模企業でもすぐに導入できるクラウド型デバイス管理基盤です。

  • Windows/iOS/Android の登録がシンプル
  • ポリシーでセキュリティ・更新・アプリを制御
  • サーバーレスで管理コストを削減

「管理者不在でも回る仕組み」を作りたい一人情シスや小規模組織にとって、Intune は現実的かつ強力な選択肢です。

👉 公式情報: Microsoft Learn – Microsoft Intune ドキュメント


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