はじめに
「トップが豪華でも目的のページに辿り着けない」「更新が止まって古い情報だらけ」
――社内ポータルが形骸化する典型パターンです。
SharePoint Online を成功させる鍵は、情報設計×運用体制×検索体験 を三位一体で設計すること。
ここでは“使われる”ための実践ポイントを整理します。
情報設計:目的別ナビゲーションを作る🏗
1) 3レーン主義(ニュース/手続き/ナレッジ)
- ニュース:経営・人事・ITメンテなど“読む系”。カード+タグで時系列とカテゴリを両立。
- 手続き:申請書/規程/FAQなど“使う系”。業務アイコン+平易なラベルで迷いをゼロに。
- ナレッジ:HowTo/標準手順/ベストプラクティス。ファイルではなくページで更新容易に。
2) 情報の“賞味期限”を先に決める
- ニュースは公開時に期限を入力、期限切れは自動アーカイブ(ビュー/フィルターで制御)
- 規程・手順は版管理+最終レビュー日を表示し、鮮度を可視化。
3) 必須ウィジェット
- 検索(Microsoft Search)、よく使う手続き、組織からのお知らせ、メンテ予定。
- 一等地(ファーストビュー)に“今日の業務に効く”導線だけを置く。
参考:SharePoint/OneDriveの全体像 → 管理者向け概要
参考:横断検索の考え方 → Microsoft Search の概要
更新体制:分散編集×中央ガバナンス✅
- 分散編集:各部門に“ニュース/手続き担当”を任命。作成→承認→公開の簡易ワークフローを標準化。
- 中央ガバナンス:情報設計、権限モデル、サイトテンプレ、アクセシビリティを本部で統一。
- 週次の運用会:アクセス分析(ページビュー/滞在時間/検索ゼロ件語)を短時間でチェック→改善。
ニュース運用の実務
- 投稿テンプレ:見出し→要点3つ→詳細→関連リンク。
- 部門ニュースはサイト→ハブ→全社トップへ自動集約。
- 迷ったらヘルプ:ニュースの作り方 → ニュース投稿のガイド
検索体験:ユーザーは“検索”から入る🔍
- 検索優先設計:ページタイトル・説明・見出し(H2/H3)に業務語を入れる。
- 同義語辞書(例:経費=経費精算=Expense)を用意し、ヒット率を上げる。
- “検索ゼロ件語”は新規ページのネタ箱として毎週消化。
通知とエンゲージメント🔔
- 重要ニュースはTeams の全社チャネルへ自動投稿+@部署名でターゲット通知。
- 新入社員オンボーディングはハイライト枠に固定表示(初回ログインの体験が命)。
- モバイル最適化は見出し→要点→詳細の倒金字塔で。タイルは6〜8個が視認限界。
チェックリスト📝
- [ ] トップは ニュース/手続き/ナレッジ の3レーン構成
- [ ] 部門編集者を任命し承認フローを設定
- [ ] Microsoft Search を前提にタイトル/説明を最適化
- [ ] 重要ニュースのTeams連携とターゲット通知を設定
- [ ] アクセス分析の週次レビューで継続改善
まとめ(導入ステップ)
- 情報設計案(3レーン、必須ウィジェット)をプロトタイプで共有
- テンプレと承認フローを整備し各部門へロールアウト
- Microsoft Search 観点でメタ情報を整える
- 通知と集約で“見に来なくても届く”状態を作る
- 週次で数字を見て小さな改善を続ける
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